Date: Sat, 28 Jun 2003 11:16:50 +0900
From: kazue DAIKOKU <editor@happano.org>
To: one of my friends
Subject: OKIライブ報告


行ってまいりました、OKI & Far East Bandのライブ。場所は浅草のアサヒスクエア、開場7:00PM、スタート8:00PM。ちょっと遅れて始まったせいもあって、終わったのは11時でした。(中休み1回あり)

とても盛況でスペースはほぼ満杯の状態、お客さんも若い人が多いながら年配の方もちらほらいたり、アイヌ系らしい人々(関係者もふくめ)、ヨーロッパ系の人々も目につきました。アイヌレストランのフードも出ていて、ニオイも漂うライブでした。またOKI関連のCDやアイヌ関係の書籍、アクセサリーも販売。HBというテレビ局(北海道?)も来ていて録画していました。

OKIはわたしは初めて聴くのでドキドキでしたが、音楽そのもの、音楽へのアプローチ、ライブの仕立て、すべてがよかったし納得するところがありました。第一部はOKIのごく素朴なトンコリ・ソロで始まり、1、2曲やったところで、もう一人のアイヌ・ミュージシャンのトンコリ、歌、踊りに、ベース(この人は沖縄出身とのこと)、パーカッション二人が加わって、インストから歌ものまで、そして踊りもまじえての演奏がありました。OKIさんが1曲ずつ曲や歌の解説をしてくれて、そのリラックスしたMCもよかったです。歌はすべてアイヌ語でした。旭川、樺太などの地名や川、鮭、熊、鳥の名前、国後の朝日のことなどが話に登場しました。歌の内容でもあります。

2部は女性三人のヴォーカルが登場し(アイヌの着物を着ていました)て、三人のアカペラの輪唱からスタート。やわらかな声で、とてもよかったです。なんと二人が妊娠中(一人は臨月間近)とかでしたが、若くにこやかなアイヌ女性の歌、そしてムックリのソロもありました。ちょっとウラリのことを思い出しました。2部は女性ヴォーカルを中心とする歌ものが多かったです。OKIさんのトンコリはやわらかな音で(ときに激しく)、よかったです。初めて聴きました。90歳とかの樺太の長老に習ってから10年、いまだに下手だなぁ、なんて言いながら弾いていました。

ステージのバックには大きなスクリーンがあって、VJ(っていうの?)の誰かが編集したフィルムやアイヌパターンのリミックス映像などが流れていました。フィルムはすごく昔の(明治とか大正時代のころ?)アイヌの人々の暮らしの風景や儀式、踊りなどの記録フィルムでした。それが、演奏している音楽のリズムとぴったり合っていることが多くてびっくり。(そういう風にアレンジしたのか)アイヌを誠実に表現しつつもサウンドは現代的。そういう音空間と古いフィルムの取り合わせが、とても不思議で、かつ効果的だったように思います。なんていうか、映像を見ているとなぜか胸がいたくなるんだけれど、演奏の音はとても今の音で、喜びやエナジーにあふれているんです。

全体としては、予想以上にアイヌ度が強かったですが、とてもいいバランスを感じたし、誠実さも感じました。じつはもっとフュージョン風なのかと思っていたので。いやあれは、実は高度なフュージョンだったのでしょうね。アイヌのアイデンティティと今の音楽の境界が自然に混じり合っているという。OKIさんの体の中で。どこからどこまでがアイヌで、どこからどこまでが今のサウンドか、わからないし、見分ける必要もないって。だけど、アイヌの心のようなものは、とてもよく伝わってきました。

OKIさんは元は映像かなんかのクリエーターでしたっけ?そしてアイヌと日本人のダブル。そういう外からアイヌを見る目というものが備わっていて、あのようなアプローチの音楽やライブができるんだろうな、と思いました。いっしょに行った連れは、とくにアイヌ音楽に興味があるわけではなかったけれど、ライブを見て「カッコよかった」と言っていましたね。あれはたとえばテレビで放映されても、けっこう幅広い人たちにも支持されるのでは、とも言っていました。
(後略)
だいこくかずえ
(友人にあてて書いたメールからの引用)



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